- 洗剤・ペーパー類・化粧品・衛生用品など
- 変質
泡立ちに寄与する成分が、使っているうちに先に溶け出てしまったためです
お申し出の固形せっけんは、使用され、厚みが4分の1ほどになり、3つに割れていました。
お申し出品と当センターの保管品とで手を洗い比べてみたところ、同じ条件でありながら、送付品の方が泡立ちが少ないと感じられました。
このように泡立ちが悪くなったのは、一般的な固形せっけんの特徴によるものと考えられます。
固形せっけんは、界面活性剤である脂肪酸塩からできていますが、単一の成分ではなく、様々な脂肪酸塩の混合物です。
このうち、泡立ちに寄与する脂肪酸塩は水に溶けやすいので、使っているうちに先に溶け出て少なくなり、そのためせっけんが小さくなると泡立ちにくくなるのです。
加えて、使っているうちに水道水中の微量のカルシウムやマグネシウムとせっけんが反応して、せっけん表面に水に溶けにくく、なおかつ泡を消す作用のある成分に変化することも影響します。
送られてきた化粧せっけんは、使用され、厚みが4分の1ほどになり、3つに割れていました。
送付品と当センターの保管品とで手を洗い比べてみたところ、同じ条件でありながら、送付品の方が泡立ちが少ないと感じられました。
このように泡立ちが悪くなったのは、不良品だからではなく、一般的な固形せっけんの特徴によるものと考えられます。
せっけんの泡立ちは界面活性剤である脂肪酸塩(せっけん分)によるところが大きいのですが、このせっけん分は単一の成分でなく、様々な脂肪酸塩の混合物で、洗浄力に大きく寄与するものから、泡立ちに寄与するものといろいろ混ざっています。
このうち、泡立ちに寄与する脂肪酸塩は水に溶けやすいので、使っているうちに先に溶け出て少なくなり、そのためせっけんが小さくなると泡立ちにくくなるのです。
加えて、水温が低いことや、表面積が小さくなることでせっけん分が溶けにくくなること、さらには使っているうちにせっけん表面に水に溶けにくく、なおかつ泡を消す作用のある「せっけんカス(金属せっけん)※」が生じることも影響します。
※せっけんカス:せっけんの脂肪酸と、水中のカルシウムやマグネシウムが反応してできたもの。